株式会社ノア リーディング






評価・寿命試験サービスが必要な理由



eMMC/UFSの新規採用決定する前には、部品コストのみならず搭載製品で十分な寿命、信頼性を担保することが必須となります。特に車載インフォテイメントやADAS/自動運転用途ではさらなる大容量かつ高信頼性が求められるため、その大容量Flashデバイスの寿命試験の中で数千回にわたるフルサイズ書込み/読出し試験・評価が必要となります。
大容量UFS/eMMCにおいては、内蔵する大容量のNANDフラッシュにDLC,TLC,QLCセル技術が使用され、また、多層構造(3D化)となっています。このことにより従来搭載されていたSLC NANDに比較して書込み回数寿命が問題となる可能性があります。しかし、実際に大容量、技術的な問題でUFS/eMMCを採用するセットメーカ自体で寿命回数の試験を行うことは事実上困難でした。
弊社では、高機能自動書込み装置をベースにした超高速書込みサイクル試験システムを用意することで、
・現実的な時間で、
・被試験デバイスに加工を加えず、
  - 「ボード実装せずに単体で」
  - 「試験用ファームウェアの開発無しで」
・「全領域」への書込み寿命試験を、
 実現しました。



評価の具体的なフロー



マネージドNANDにおける評価・試験の具体的なフローを以下に説明します。


@事前評価:

[全ブロック書込み/読出し時間分布マップの測定]
一般的にマネージドNANDでは個体ごとに書込み/読出し時間が大きくばらつきます。また、完全ブランク状態から複数回フルサイズ書込み/読出しを行わないと時間がばらつきます。複数回アクセスを行いアクセス時間が安定した段階でマップを作製します。
さらに、NANDは直列アクセス方式のため、NORに比べてランダムアクセスの際にはアクセス速度が遅くなる傾向があります。複数回アクセス方向も変えてアクセスを行い、デバイスの特性をマップとして作成します。

A連続書込み:

[メモリ全領域E/PVを繰返し実施]
公称E/Pサイクル数連続してE/P→V(リード&比較)試験を実施します。その間、いずれかでエラーが起きないことを確認。さらに、各サイクルにおける合計EPV時間の変移を確認し合計アクセス時間に大きな変化がないことを確認します。

Bリフロー:

[リフロー後のリテンション確認]
PSAモード有無毎にフルサイズ書込みを行い、リフローとリボールを実施頂いた後、ベリファイ試験でリテンションを確認します。


C温度加速試験:

[想定動作期間相当の温度加速試験を行い異常の有無確認]
フルサイズE/PVを行ったサンプルをベイク炉に入れデバイスの想定動作期間に相当する温度加速試験実施後、エラーの有無、リテンションの評価を行います。さらに、事前評価における全ブロックのアクセス時間マップと温度加速試験後のアクセス時間マップを比較し、許容アクセス時間に留まる使用期間を統計処理し信頼性の評価を行います。


受託試験内容

お客様のご要望に応じて「寿命試験」「寿命・信頼性試験」からお選びいただけます。
*各試験日数は、対象となるデバイスの書込み/読出し応答速度、メモリ容量により変動します。必ず対象デバイスを明記してご依頼をお願いいたします。